AI配車によるデマンド交通と沖縄県での事例
自治体を中心に、デマンド交通の検証実験や実用化が進められてきています。
デマンド交通とは、バスや電車などのようにあらかじめ決まった時間帯に決まった停留所を回るのではなく、予約を入れて指定された時間に指定された場所へ送迎する交通サービスの事です。
自家用車の普及と人口減少で全国の路線バスは08年度以降、距離にして1万3千キロメートル超、鉄道は約20年で1000キロメートル超が廃止されています。
路線バス、地方鉄道とも約7割の事業者が赤字という状況です(日本経済新聞_2022年1月14日朝刊より)。
その結果、公共交通機関がない「交通空白地」が拡大しました。
その交通空白地を埋める手段として、路線バスとタクシーのメリットを融合させたデマンド交通が注目を集めてきました。
そのデマンド交通ですが、人工知能(AI)を導入して配車効率を高めているケースが増えています。
経路や同乗者を瞬時に決定し、公共交通が手薄な地方や都市部で、好きな時に頼み、短時間でくる生活の足として利用を伸ばしています。
AIを導入したデマンド交通(以後、『AI配車』と表現)については、各企業が市場参入し、技術を競っています。
[AI配車の事例]
デマンド交通の事例として、沖縄県の3事例をご紹介します。なお、下記①については、上述した未来シェア_SAVSを活用したAI配車システムを利用しています。
[沖縄での事例]
デマンド交通は、実証実験をフックに実用化していくプロセスを経ることが多いです。利用客が多い時間帯・少ない時間帯を分析し、持続可能な運用にするために改善を図っていくことが必要だからです。
現状は、自治体が主体となることが多いですが、民間企業の参入事例も増えてきていますので、さらに市場が活性化して、移動難民が減少していく流れができていくことを期待したいです。