AIの基本的な仕組みについて
「AI」は、今では様々なシーンで聞かれるようになったワードですが、AIとは何かという基本的な仕組みについて、「ITコーディネータ協会」の研修を踏まえて、投稿してみようと思います。
AIを整理する際に、以下3つの定義をしっかり掴んでおくことが必要です。
①AI(人工知能) ②機械学習 ③ディープラーニング(深層学習)
「AI、機械学習、ディープラーニング」の3つの関係を図にすると下記のようになります。
[出所]AI、機械学習、ディープラーニングの違いを説明できますか?機械学習と統計の違いは? (1/3):MarkeZine(マーケジン)
最も広義に範囲を持つのがAI(人工知能)であり、機械学習とディープラーニングを内包する概念であることが分かります。
AIの研究の歴史は古く、1950年代から始まっているそうです。AIは「知的な機械、特に、知的なコンピュータプログラムを作る科学と技術」と言い表されており、概念として広い定義がなされています。
ITコーディネータの矢野 英治氏(㈱哲英)によると、これまでの人工知能ブームとは異なり、昨今のブームは、人間の脳の動きをコンピュータ上で再現させようとする、ディープラーニング(深層学習)という重要な技術要素を利用することで、今後も継続していくだろうとのことでした。
ガートナーハイプサイクルによると、日本において、人工知能(AI)は、幻滅期を越えて本格的な期待度が向上する「啓発期」に入ったとされています。今後、本格的にAIが活用されてくることが予測されています。
近い将来の「AI活用方法」ですが、以下の2点が挙げられています。
①ビッグデータを処理するためのエンジン:IoTで収集したセンサデータなどの解析に利用
②人間の視覚や聴覚などの代替:人間が判断するための多くの情報を瞬時に処理
AI(人工知能)の具体的な活用例としては、以下が挙げられます。
・過去のQA検索(自然言語処理) → コールセンターでの利用
・チャットボット(自然言語処理) → ホームページ上の⾃動接客など
・翻訳(音声処理、自然言語処理) → 音声翻訳アプリ(VoiceTra)など
・音声認識(音声処理) → スマートスピーカーなど
・不良品検出(画像処理) → 製造業における不良品検出
・医療診断(画像処理) → 診断補助
・論文検索など(自然言語処理) → 医療症例検索、特許検索、法律判例検索など
矢野氏によると、直接の収益を生まない案件は投資されづらいので、いかに付加価値を生むかを説明できるようにすることが大切ということです。
次回は、AI、機械学習、ディープラーニングについて、さらに深堀してみたいと思います。